漢方のすすめ
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漢方薬のすすめ
漢方薬の病気へのアプローチ
漢方薬は病院で処方されるなど、一般家庭に広く浸透しています。 当院では、専門医が患者の症状に合わせて適切な漢方薬を処方しております。 また体調やアレルギーなどの副作用にも考慮し、ご相談を承っております。患者の皆様が漢方薬の正しい知識を持つことで、正常な体質を取り戻し、症状を改善できれば幸いです。 たとえば「風邪」などの場合、症状にかかり易い人と、そうでない人と持って生れた体質があります。生まれつき体の弱い人と強い人はそれぞれ、その後の生活の中で長い間にさまざまな変化を受けています。体にとって良いものならば、生まれつき体の弱い人でも少しずつ丈夫になり、風邪などの病気にかかりにくくなります。 また、生まれつき体の丈夫な人でも体にとって悪いものならば知らず知らずのうちに体は衰え、風邪(他にも老化などの様々な症状がありますが)などの病気にかかりやすくなると考えられます。これは、生まれつきの体質が日々の生活習慣の中で、様々な要因で体を変化させ、病気になりやすい体を作ってしまっているのです。

■漢方薬の効果
現在日本で使用されている漢方薬は「和漢(わかん)」と呼ばれ中国大陸で使われていたものが日本に入ってきて発展したものですが、元々中国で権力者の滋養強壮やその伴侶のイライラ解消、自国の兵隊の体力回復や感染症予防として発達しました。体力回復や免疫力アップ・ストレスや感染症の症状緩和、女性の不定愁訴といった分野に効果が高いことが多いと言えます。

■病気と体のバランス
病気になったり、病気にかかりやすいと言うのは体のバランスが崩れているためだと考えられています。体のどこのバランスが崩れているのか、どうして症状が現れたのかなど、常に体の状態を考え原因を探りながら体のバランスを整えるというのが漢方薬の考え方となります。

■漢方薬の考え方
一般的に“薬”は、病気になったり、症状を感じてから服用しますが、漢方薬には、次のような考え方があります。

気(き)・血(けつ)・水(すい)の乱れと、体質を表す証(しょう)の2つを組み合わせを基本的な考えとし、これらのバランスが崩れた時や、バランスの良い状態を維持するために、各自が持っている体質を主体として服用する漢方薬を選択し、服用します。

気:体全体のエネルギーの流れ
血:主に体を満たすエネルギーの根源である血液
水:血液以外の体液全体を指します。
証:自分の体質
1.気・血・水とはどういうことか
気・血・水がバランスよく体を巡り、満たしている状態を「健康」と考え、今起きている何らかの不調は、このいずれかがバランスを崩しているためであると漢方では考えます。この3つは、気の異常があると血の異常を引き起こしやすいなど様々な関係性を持ちます。 この気・血・水グループと証(体質)グループはさらに症状や傾向など大まかに4つのグループに分けられます。
漢方薬のすすめ
実:抵抗力が弱い
虚:抵抗力が強い
陰:寒に支配されている
陽:熱に支配されている
a,気のバランスが崩れた状態には、下記のような場合があります。
気虚(ききょ) 気が全体的に不足し、エネルギー不足になっている状態。 気鬱(きうつ)、気滞(きたい) 気の流れがからだのどこかで障害され、こもっている状態。 気逆(きぎゃく) 気の流れがからだのどこかで逆行している状態(本来の流れと逆の方向へと流れている)。

b,血のバランスが崩れた状態には、下記のような場合があります。
お血(おけつ):血行不良で、古い血液などが、からだのどこかでうっ滞している状態。 血虚(けっきょ):血液などが全体的に不足している状態。 c,水のバランスが崩れた状態には、下記のような場合があります。 水毒(すいどく)、水滞(すいたい):体液が、からだのどこかでうっ滞してむくんでいる状態。
2.実証・虚証とは
先ほど説明した「証(しょう)」には実証と虚証の2つがあります。これは、自分が暑がりなのか、それとも寒がりなのかなど、どのような体質であるかを示すものです。実証・虚証とも特徴はありますが、すべてにあてはまる事ではなく、専門医がお話を伺いながら、患者一人ひとりの体質を判定していきます。 実証の特徴 暑がり、体力がある、血色がよい、便秘傾向がある、腹部は硬くしっかりしている。 虚証の特徴 寒がり、体力がなく疲れやすい、顔色が悪い、軟便ぎみで下痢をしやすい、腹部はやわらかい。

これで、自分の体質である“証”がわかるようになります。 次いで、症状に合わせたグループ分けを行います。

3.症状に合わせたグループ分け

(1)体力回復グループ
高齢者や病気中・病後の体力低下の方、疲れやすい方、勃起不全など

(2)ストレスグループ
更年期のイライラ、不眠、心身症など

(3)水分バランスグループ
足のむくみ、排尿障害、熱中症、皮膚のトラブルなど

(4)冷え・ほてりグループ
冷え性・のぼせ・動悸など 一般的にこのようなグループ分けをした後に細かい証と症状から判断していきます。 漢方薬には「この病気にはこの薬」といった決まりきった処方はありません。漢方薬は適応疾患薬ですので、実際には患者さんの症状や訴えを聞いた上で最適だと思われるものを処方します。

■服用について
当院では、生薬の有効成分を抽出したエキス剤を取り扱っております。 エキス剤はアルミパックに1回分ずつ包装されていますので、手軽に服用いただけます。 飲み方としては、一般的な粉末薬と同様で結構です。 水などで飲むとエキス剤が溶けにくい場合は、カフェインなどを含まないあたたかいお茶などで、飲むことをおすすめします。 尚、からだへの吸収を良くするために食前など空腹時に飲む漢方薬が多いです。 できるだけ指示された通りに服用して下さい。 飲み忘れた時は食前にこだわらず、食間(食後の空腹時)に飲んでも大丈夫です。例えば、1日3回の漢方薬を朝飲むのを忘れてしまった時は、昼・夕方・夜寝る前に飲んでも構いません。

■副作用について
漢方薬の有効成分である様々な生薬は、副作用がないという感覚をお持ちの方がいらっしゃるようですが、どんな薬にも副作用はあります。頻度は決して多くはありませんが、効果的な薬だからこそ、患者の皆様にはしっかりとした知識が必要となります。服用の際は、必ず当院の専門医または、掛かり付けの担当医にご相談ください。

■漢方薬の使用例1、風邪の場合
風邪で起こる症状と服用する漢方薬の選び方の一部をご紹介します。
①悪寒がする…体を温める成分を使う。寒さを和らげる成分を使う。
②熱がある…発汗させて解熱させる。熱にも必要な理由があるので高熱でなければ放置することが多々あります。
③痰が多い…分泌物を抑える成分を使う。分泌物を外に出す成分を使う。
④体力が落ちた…体力を補う成分を使う 風邪に効能のある薬(バリエーション)
・風邪の引き始め…葛根湯・桂枝湯 悪寒がする
・症状のしっかりした風邪…麻黄湯 喉が痛い
・咳がひどい…麦門冬湯
・サイボク湯 鼻水・くしゃみが多い…小青龍湯
・体力の弱い人の風邪…麻黄ブシ細辛湯
・お腹の痛み…小建中湯
・下痢がひどい…真武湯

■漢方薬の使用例2、体内の水分量で起こる様々な症状
日本は水が豊富で、いつでも水を口にすることができます。体中に水を取り込むことで、必要以上に水がたくさん蓄積され、冷え・めまい・だるさなどの症状が起こりやすくなります。このような症状は日本人に多くみられますが、この「水」を減らす漢方薬を使用します。 また、水が少ない乾燥した国では、水を体内に取り込む機会が少なくなる場合があります。 このような場合は「水」を体に保ちやすい漢方薬を使用します。 漢方薬は、気・血・水の乱れを正常化し、体の状態を実・虚・陰・陽の中間に位置するよう服用することで、本来あるべき状態に戻す効果が期待できます。

■補剤・補剤的漢方処方の参考例
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